“自分の道は自分で決める。そう、夢なんかじゃない”『体操ザムライ』

そう!
動けるなら、死ぬまでやってやるのさ!

何がしたい。
何故したい。

そんな人間の原動力を描く作品。

子供たちは、自分の気持ちに気付くため。

大人たちは、自分の気持ちを思い返すため。

これってつまり、どんな世代にもブッ刺さっちゃう!?

それが、本作『体操ザムライ』です♪

©「体操ザムライ」製作委員会
画像:公式HPより引用

 

 

■こんな人にオススメ

★自分の道を見つけたい方
★初心を思い出したい方
★やる気を出したい方
★いつまでも青春していたい方
★体操が好きな方
★スポーツが好きな方
★2000年初頭を懐かしめる方

 

■推しどころ!

★自分の原動力を再確認できる

自分がしたいことは何ですか?
そして、何故それがしたいのですか?

そんな初心とも呼べる、自分の原動力。

それを今一度、自分に思い起こさせてくれるのが、本作『体操ザムライ』です♪

本作の主人公は引退を迫られた体操選手です。

世界大会でメダルを獲得し、一躍ヒーローとなった彼でしたが、
体の故障や年齢によって、コーチから引退を勧められます。

本人も一度は引退を決意しますが、
とあるきっかけから現役を続けることとなります。

そんなところから物語はスタートするのですが…

先に述べた、自分の原動力。
そして、自分の進みたい道は何なのか。

誰にだってきっと身に覚えのある事であり、
そして、いつの間にか、忙しさや周りの目を気にして薄れていってしまう。

そんな感情に、改めて向き合わせてくれることが、本作の大きな推しどころ!となっています!

主人公もそうですが、登場するキャラクターたちそれぞれにも、
このテーマに沿ったメタファーがたくさん散りばめられています♪

それぞれが何を思い描き、そしてどんな未来を望むのか。

そういったことを考えながら観ていくと、この作品の奥深さというものは底なしです!笑

というか、とにかくストーリーやキャラクターのデザインに無駄がありません。

すべてのものに、視聴者を作品に取り込むための造りと設定が仕掛けれています。

これをたった全11話でやってのけてしまうのは、率直に脱帽と言わざるを得えません…

また、作品の演出等についても非常に良くできたアニメだと思います♪

というか、演出に対するセンスが良すぎますね。笑

正直ぱっと観ただけでは気づきにくいと思うような部分もありますが…
そんな演出の丁寧さも、ずば抜けたものがあります!

例えば。

僕が本作で感動したのは“鉄棒の音”です。

「え?」と思う方もいるでしょう。

そう言いたいのも分かります。

ですが、この音の質や使い方。
これ一つをとっても、非常に巧いなと感じました♪

スポーツにおける静と動。
演技者の集中力と、観客としての臨場感。

こういったものを表現する時に、過剰な要素はいらないのです。
本作はそれを体現してくれていると思います。

さて。

本作はテーマ性としても作品としても、今後何度も見返すことのできるものだと確信しています!

自分の心に燃料を投下したい方。

そんな方には是非、『体操ザムライ』をオススメするでござる♪

 

■作品紹介

★あらすじ

日本体操界をけん引してきた主人公“荒垣城太郎(29)”。

かつてのオリンピックでメダルを獲得するほどの実力者であり、

その髪を束ねた容姿から、ついたあだ名は“サムライ”。

しかし。

そんな彼は、肩に抱えたケガによってスランプに陥る。

成績は落ち、何年も不調が続く。

そして。

ついにコーチから引退を勧められてしまう。

「自分はまだやれるのに…」

そう思いつつも、コーチの言葉を受け入れ引退を決意する城太郎。

彼には小学4年生になる娘“玲”がいた。

妻は数年前に亡くなっており、その後の城太郎を支えてきたのは娘の玲だった。

妻や娘に体操をしている姿を見せたい。
そんな風に体操に打ち込み、走ってきた城太郎。

引退を決意した城太郎は、玲にそのことを打ち明けようとするが、
どうしても伝えることができず、時間だけが過ぎてしまう。

打ち明ける機会を作るべく、玲を小旅行に連れ出すことにした城太郎。

向かう先は鬼怒川。
彼にとっては妻との思い出の場所だ。

そこで城太郎たちは奇妙な出会いをする。

それは鬼怒川の“江戸村”を楽しんでいる時だった。

忍者ショーを観ていた二人の前に、一風変わった忍者が現れる。
彼は何故か、黒服の集団に追い回されていた。

城太郎たちは何事がと伺っていたが、その忍者は城太郎を見つけると、
何か大事なものを見つけたように飛びついてきた。

しかし、なお黒服に追われる忍者は、辛くもその場から逃げていく。

そんなものにも巻き込まれ。
結局、城太郎は玲に引退の話を切り出すことができなかった。

旅行から帰ってきて、さてどうしたものかと悩む城太郎だったが…

帰って来て早々、とんでもないことに気付く。

なんと。

江戸村で出会った忍者が自分の家にいるではないか。

事情を聞くと、城太郎たちをつけてここまでやってきたというのだ。

なんで忍者が…と思う城太郎だったが。

この出会いが、彼の体操人生に一筋の光を射すことになるのだった。
 

★『夢』じゃない

この作品を語る上で、この『夢』というのは一つのキーワードになります。

単に、夢を追いかけてそれを叶える、なんて安易なテーマではありません。

作中で主人公は、何故自分が体操を続けているのかを考えたりします。

主人公以外のキャラクターたちもそうです。

何故自分が一つの事に打ち込んでいるのか、
そういった部分にスコープを当てた表現がたくさん出てきます。

これが推しどころ!でも紹介した、原動力という部分ですね。

決して『夢があるから』という言葉では語りきれないものです。

作中のキャラクターに注目しているとそこが伝わってくると思います♪

また。

実は、EDの曲もこのテーマに沿ったものとなっています!
こちらはかなり分かりやすいですね。

是非EDの歌詞も調べてみてください♪

本作を楽しむために一役買ってくれることでしょう!
 

★こだわりを感じる演出

先述したのは“音”についてでしたが、
それ以外にも特筆すべき表現がたくさん出てきます!

・体操をする選手の動き
・実際に競技を観ているような臨場感
・実際の場所や物を生かした作品への没入感
・何気ないキャラクターの表情

体操のシーンなどは所謂3Dモデルを使っているように見受けられるのですが、
背景など、他の絵との融和性なども高く、とても効果的に表現されています。

個人的にではありますが、昨今の作品の中でも、かなりハイレベルなものだと思います。
  

★観る人に伝わりやすい造り

どうしても、テーマ性を重要視した作品は、
それに対する考察だったり、理解をしていかないと、
より作品を楽しむことができなかったりします。

「あれって結局なんだったの?」みたいな感じですね。

ですが。

本作についていえば、そこが非常に分かりやすいです。
まぁ分かりやすいというより、伝わりやすいといった感じですかね。

普通に観ているだけで、十分にテーマというものを感じられます。

なので。

「色んな事を考えたり、考察しながら観るのは苦手…」

といった人にも、上記のような楽しみ方をしやすいと思います!

今までとは違った楽しみ方を発見できるかもしれませんよ♪

 

■最後に

あまりにも誉めすぎた内容で、
逆に疑われるのでは、と思うほどの手放し加減ですね。笑

でも、そうなってしまうくらいには完成度の高い作品なのだと感じます♪

もちろん個人の感想がベースとなっていますので、
人によっては違った感想が出てきてしまうかも、というのは否めませんが…

最近はアニメに関しても、多種多様で色んな作品が出ていています。

もう目まぐるしくて、文字通り目がぐ~るぐるって感じです。

そんな僕からすれば。

やはり本作のような、ある意味で分かりやすく、
それでいてじっくりと楽しめるような作品というものが性に合っていると感じてしまいます。笑

昔の自分はこういう楽しみ方ができていたのかな?、なんて思い返しちゃいます…

おっと、感傷に浸ってはいけませんね。

城太郎のようにいつまでも現役で、
そして、心を新たに、この先も歩んでいけるようにしなければ!

本作を観てそんなことを感じた中年男子でした♪

気になった方は、是非視聴してみてください!

 

■作品情報

作品名 体操ザムライ
媒体 アニメ
著者/脚本 監督:清水久敏/シリーズ構成:村越繁
出版/制作 MAPPA
公式サイト https://taiso-samurai.com/