【コラム】ショートアニメを語ってみる③
みなさん、こんにちは。
管理人のNatsuku(ナツク)です。
ショートアニメについて語ってみる③、でございます。
ちょうど折り返しくらいになってきますので、
頑張って書いていきたいと思います♪
今回までは割と一般的というか、
ボクら視聴者からみえるショートアニメというものをまとめているつもりです。
あくまで土台というか、そういう意味合いが強いですね。
その上で。
これからこうなっていくかも、こうなって欲しいといった事は、
最後の3.ショートアニメの価値と今後の位置づけ、で綴っていきたいと思っています。
なので、そこへ至るために、
今回はショートアニメの利点と長所を綴ってみたいと思います。
ここまでの内容も踏まえながら、
自分にはショートアニメはこう見える、こうなって欲しい、
といった考えが皆さんにも生まれていてくれたら嬉しいです♪
さて、コラムを読む前の注意点です。
・あくまで個人の意見であること
・至らない考えが含まれていること
・作品を貶す意図や優劣をつける意図はないこと
以上、ご理解いただけると幸いです。
では早速、綴っていきたいと思います。
【目次・パート】 ※予定です。変更になる可能性があります。
1.ショートアニメとは
2.ショートアニメの利点・欠点
3.ショートアニメの価値と今後の位置づけ
今回は、2.ショートアニメの利点・欠点とは(利点・長所編)、について語っていきます。
2.ショートアニメの利点・欠点とは(利点・長所編)
【利点】
・製作費を抑えられる
・気軽に観られる
・テンポ感の維持ができる
・相性の良いジャンルの存在
・やりたいことを見せやすい
・制作と視聴者間の溝を生みにくい
ざっくり挙げると以上のような感じでしょうか。
まずは、製作関連のお話から。
端的に言うと製作費のお話です。
普通の30分アニメがどれくらいの製作費なのかというお話ですが…
大体1話1500万円から、手の込んだ作品で3000万円ほどらしいです。
という事は、1クールで2億~4億程度のお金がかかっているわけですね。
※あくまで調べて出てきた例です。誤差はあると思います。
いやぁ、とんでもない額ですね(汗
もちろんショートアニメの製作にもお金がかかります。
ですが、やはり尺の長さというのは金額に影響するもの。
単純に1/2、1/3にはならないと思いますが、
それでも長尺のアニメに比べれば安く済むでしょう。
アニメは、アニメそのものだけで売り上げを出していくコンテンツではありません。
原作やグッズ、関連イベント。
多種多様な展開があって成り立っているものです。
宣伝効果やその他の展開を考えれば、
ショートアニメで十分と考えることもできるわけです。
そうなれば、ほら。
できるだけ費用を抑える目的でショートアニメを選ぶことは十分な利点です。
では逆に。
じゃあ、すべてショートアニメにすればいいじゃんと思ったりもしますが…
そこは前回のパートでお話した欠点が絡んでくるわけです。
何事も一長一短。
向き不向きもありますから、そういう方針にはならないのでしょう。
ここはリスクリターンのお話かなと思います。
次に。
ショートアニメに向いているジャンルから、その利点・長所を考えてみましょう。
作品の一覧等を眺めると分かると思いますが、
ギャグ系、コメディ系、日常系、フェチ系等の作品が多いと思います。
これは何故かと言えば、
ショートアニメの尺の短さが、そのまま作品を生かす要素となるからです。
まずはギャグ系。
これらはお話の中でピークというものが存在します。
まぁつまり、笑いどころですね。
ピークを保ったまま話を締めることを考えた時…
尺という区切りを使う事でこれを実現する、というのは非常に理にかなっていると思います。
次に日常系。
ギャグ等と違って、ピークというピークは少ないかもしれません。
ですが、日常系は日常の一コマを“切り取り区切る”わけで、内容にかかわらずこれもショートアニメと相性がいいです。
ダラダラと進んでしまいがちで、テンポ感を出すのが苦手なこのジャンルにとって、それを克服する演出の1つとして機能するのです。
続いてフェチ系。
フェチなんて言ってますが、ちょっとHな作品や癖や欲を満たす作品です。
こういう作品は、いい意味で見せたい場面がはっきりしています。
ある意味それ以外は邪魔と捉えられてしまう場合もあり…
見せたい部分を全面に押し出せる見せることができるショートアニメは相性が良いと考えられます。
というわけで。
あくまで一例ではありますが、
できるだけピーク(波の高さ)を維持したいギャグ系。
波の高さは低いが、緩やかな波を維持する日常系。
視聴者の目的と期待感があり、その場面で一気に最高潮になるフェチ系。
これらのような、
作品として演出する“波”が決まり切っているジャンル・作品は、
やりたいことをやり切ったら、間延びさせずに区切る方がテンポの維持につながります。
なので、それを尺という絶対的なもので実現できるショートアニメは、これらのジャンルと非常に相性が良いと言えます。
また、製作陣と視聴者との間で、認識が大きくずれるというような溝ができにくいとも感じます。
製作陣が「視聴者にこう思って欲しい」という想いと、
視聴者側の「この作品はこういう風に見ればいい」という気持ちに差が生まれにくいのです。
ギャグ系は大体ずっとギャグをしてますし、
日常系もそこから外れず、そのまま日常をしていきます。
各話で雰囲気が変わるものもありますが、
「この回はギャグ」
「あ、この回はちょっと寂しい感じ」
1話内における情報量が限られているのも後押しして、こんな風に視聴者の身構えも早めに促せます。
簡単にまとめると…
ジャンルとして見せたいものが決まっている。
そして製作側と視聴者側で、作品への印象や望む物の差が生まれにくい。
つまりショートアニメは、
“やりたいことを見せやすいカテゴリ”というわけです。
これがジャンルや作風から感じられるショートアニメの利点・長所だと思います。
そして、ボクが一番推したい利点・長所でもあります。
“やりたいことを見せやすい”というのは、長尺の作品に比べても非常に特出した長所です。
短い時間だからこそ重要な部分を残していく。
時間単位における情報量が増えていく。
⇒必然的に何をしたい・伝えたいのかが分かりやすい。
だからこそ、前回話した製作陣の作り込みというのが重要になってくるのです。
情報の精査、というのは難しいですし、
ことクリエイティブな分野では、非常にセンスの問われる行為です。
それは、このコラムを読んでいる方なら分かると思います。
ボクの文章が粗雑なのは一目瞭然ですし、
伝えたいことの半分伝わっていればいいレベルですからね…悔しい…
というわけで、ショートアニメの利点・長所について綴ってみました。
もう少し書きたいこともあったのですが…
例えば、気軽に観れるとかちょっとした時間でも楽しめるとか。
まぁでもこの辺は敢えて書かずとも、という事で割愛。笑
次回は、3.ショートアニメの価値と今後の位置づけ、について綴っていきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
またね♪
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